July 2010

スタッフブログ 第2回

今回は、資金繰り表の話をさせていただこうと思います。 資金繰り表と聞くと難しそうで専門的に聞こえますが、 資金繰り表は、いわば“未来のお小遣い帳”であり、作るのは案外簡単です。 《なぜ作るのか?》 当たり前ですが、会社を維持していくにはお金が必要です。 お金は会社の血液に例えられたりもします。 ここで大事なのは、利益ではないということです。 例えば、売上代金は半年後の入金で、仕入代金は全て現金払い・・・ こんな状態だと、いくら利益があがっても支払いができず倒産です。 資金繰り表を作る最大の目的は、“会社を倒産から守るため”です。 《つくりかた》(エクセルで作成するのが一番お勧めです) 資金繰り表には色々な種類がありますが、一番簡単なタイプの作り方です。 専門書に載っているような堅苦しい書式ではなく簡易的なものですが、全く問題ありません。 ① 現在の残高 一番上に現在の現預金の残高を記入する ② 入出金の金額 左側に入金予定を日付順に記入する 右側に支払予定を日付順に記入する (日付がはっきりしないものは大体でOKです) ③ 各日付の残高を計算 これで完成です。数ヶ月先まで作れれば完璧です。(下図イメージ) できあがった資金繰り表の残高を見てください。 マイナスになっている日があれば、お金が足りない!ということです。 売掛金の回収を早めるのか?定期預金を解約するのか?借入をするのか? 何か対策が必要です。 資金不足等を事前に把握でき対策を打てるということが、資金繰り表を作成する大きな利点です。 経営が厳しい会社はもちろんですが、成長企業においても運転資金が不足する事態は必ず起こります。 企業をとりまく環境が厳しさを増す中において、資金繰り表なしで会社を経営するのは嵐の夜に地図もなく航海するようなものです。 書店に行けば、様々な本にたくさんの経営指標が載っていて、『会社を良くするにはこの経営指標の改善が大切』みたいなことが書いてあります。 しかし、難しい専門書を読むよりも、資金繰り表を作成し、それを見ながら経営をする、そのほうがより簡単で重要で効果的だと思っています。 川崎 敬好