大人の塗り絵①(塗り絵と脳の関係)

皆様、はじめまして。松浪裕子と申します。
私は、先日、友人の紹介で、初めて『大人の塗り絵講座』に参加してきました。そこでの様子と学んだことについて、皆さんにご紹介したいと思います。

皆さんは、普段塗り絵をすることってありますか?私自身、塗り絵なんて何年ぶりでしょう?子供の頃には、よくクレヨンや色鉛筆で絵を描いたりしていましたが、大人になった今を考えてみると、スケッチブックを広げてクレヨンや色鉛筆で絵を描いたりなんてしていません。

「塗り絵ってただ絵を塗るだけだし、あんまり楽しくないかも。」なんて思いながら、いざ会場へ。
私の机の上には、色鉛筆ケースと、見本の絵。それから、枠部分(鉛筆で下書きしている絵)だけ描かれているポストカードサイズの用紙が置かれていました。

まず先生からご挨拶と塗り絵についてのご説明。
「今回の塗り絵は、「大人」という名のとおり、子供のようにただ単に葉っぱだから緑色の色鉛筆で塗るということはしません」とのこと。内心、「ただ塗るだけじゃないの??どういうこと??」と思っていると、次に、色の仕組みについてのご説明がありました。
なんでも、色には、基本となる色として「赤」、「青」、「黄」があり、これらを混ぜ合わせることでさまざまな色が生まれてくるそうですが、この基本となる色の正反対に位置する色(これを補色というそうです)を組み合わせることで、お互いの色を引き立たせる役割があるそうです。
それは、基本の「赤」に対しては「緑」、「黄」に対しては「紫」、「青」に対しては「橙」となるそうです(下記「色相環図」をご参照下さい。)。例えば、赤と緑の組み合わせで思い浮かぶのは、そうクリスマスカラーですね。クリスマスの時によく目にするポインセチアという植物は、赤と緑がとっても映えてきれいですよね。

それから、塗り絵は脳との関係においても、良い効果があるそうです。
まず、簡単に脳のしくみを説明すると(下記「脳のしくみ」)をご参照下さい)、脳は大きく「大脳」「小脳」「脳幹」の3つに分けられ、その中で、私たちが物を考えたり、感じたり、言葉を話したり、記憶したりと特に大きな役割を担っているのが「大脳」です。その大脳の中でも、前頭葉といわれる部分にある「前頭前野」は、「脳の中の脳」と呼ばれる、人間としての特徴を一番あらわすところで、人間の創造力や記憶力、感情の制御、集団でのコミュニケーション力などの様々な精神活動を司っている司令塔の役目をしておりとっても大事なところなんです。動物と人間の違いは、ここの発達が大きいのですね。
逆に、ここが衰えてくると、物忘れをしたりし、言葉がうまく出て来なくなったり、感情を抑えられないなど、日常生活を送る上で支障をきたしてくるそうです。衰える原因としてはいろいろありますが、例えば、毎晩夜更かしをしたり、一日中テレビゲームやパソコンに没頭したり、運動不足だったりすると、脳の一部しか使われないため、脳の働きが悪くなるようです。また、その上、日々さまざまなストレスを感じると、脳は常に緊張状態でカチコチになってしまい、精神的、肉体的にもバランスを崩してしまうのですね。
そこで、塗り絵という、何かを見ながら塗るという行為は、「見る」と「塗る」という2つの行動をすることになるので、この『前頭前野』を活性化させ、脳の緊張をほぐす効果があるそうです。ほぐされた脳は、リラックスを得られ、集中力ややる気、元気もわいてくるようになるそうです。

これらのことをふまえて、実際に補色効果を使いながら、1枚のカサブランカの絵を塗っていくことになりました。次は、色を塗っていく様子についてお伝えします。お楽しみに。